word : [はか]
subword : 墳墓[ふんぼ]墓制[ぼせい]墓地[ぼち]納骨堂[のうこつどう]屍櫃[かろうと]合葬墓[がっそうぼ]合祀墓[ごうしぼ]永代供養墓[えいたいくようぼ]
 【墓】とは、死者の遺体や遺骨、また時には遺留品を納めて葬り弔う施設のこと。「死体を埋葬し、又は焼骨を埋蔵する施設」と定められた法律上の【墳墓】のほか、埋葬地、墓石などのモニュメント、墓地全体などを幅広く指す場合がある。ある集団の中で制度として確立した墓の持ち方を【墓制】という。

 【墓地】とは、墓を設けるための場所のこと。時に墓そのものを指す。法律上は、「墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事の許可を受けた区域」のこと。

 【納骨堂】とは、遺骨を納めるための施設のこと。法律上は、「他人の委託を受けて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設」のこと。

 【屍櫃】とは、墳墓の中の遺骨を納めるスペースのこと。「カロート」と表記されることが多い。なお、古くは「棺」のことを指したようだ。

 【合葬墓】とは、不特定多数の遺骨をひとつの墳墓に納める形態の墓のこと。「合葬式墓地」と呼ばれることもあるが、墓埋法上は墓地と墳墓は違うので適当ではないように思える。【合祀墓】と呼ばれることもあるが、「合葬墓」が埋蔵方法そのものを指すことが多いのに対し「合祀墓」と言うときにはある特定のグループに属する死者たちを一括して祀るための墓、という意味合いが強い。
 近年の墓地問題を考える上で、使用者の経済事情・設置者の土地事情双方の観点から非常に有効な形態であると考えられてはいるが、個人墓・家墓を求める人が未だ多数であることなどから公営墓地等では設置に向かう動きはなかなか見られない。しかし今後三次葬などの問題が表面化していく中では避けては通れないと考えられるので、行政の努力に期待したい。
 なお逆に民営墓地(宗教法人運営墓地など)では近年この合葬形態を【永代供養墓】等と呼称し、最前面に押し出して広告するところも多く現れ、供養の方法の独自性を競い合うなど、是非はともかく新しい墓ビジネスとして注目されているという事実もある。

▽ 注釈・参考資料等

< 注釈 >

< 参考資料 >


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