word : 遺族 [いぞく]
subword : 親族[しんぞく]/喪主[もしゅ]/施主[せしゅ]
【遺族】とは、ある死者の家族や親族のこと。親類縁者まで幅広く含んで言う場合もある。
【親族】とは、一般的には家族や親類の総称としても用いられるが、法律上は民法第725条に定められた「配偶者・六親等内の血族・三親等内の姻族」をいう。
なお余談だが「親族」は「うから」とも読み、讃美歌『きよききしべに』の歌詞中にもこの言葉が見られる。ただしここでは親族というよりも「信仰を共にする兄弟姉妹」という意味合いだろう。
【喪主】とは、通常は遺族の中でその葬祭の中心的役割を果たす代表者のこと。旧来は家長制の名残などから「夫が亡くなった場合は妻が存命でも長男が喪主」などと言われていたが、今はもちろんどちらでも良い。
ところで近頃は特に印象にないが、私がまだアルバイトの頃('90年代後半頃)には、牧師などから「喪主という語はあまりよろしくない」という意見が時折聞かれたように思う。当時は深く考えていなかったが、今になって思い返して理由を想像してみると、おそらく「喪主」という語が多分に「祭祀主宰者」という意味合いを持つため、その「先祖を祀る者」というイメージがキリスト教(特にプロテスタント)にはふさわしくないということだったのではなかろうか。現在、仏教葬儀においても「先祖を祀る」という考えが薄れ、単純に「葬りの営みの中心にいる者」という理解に変わってきていることを背景に、あまり取り沙汰されなくなったのかもしれない。
【施主】とは、葬祭の実質的施行者(現代的に平たく言えば葬儀代金などを払う人)のこと。喪主と同一の場合が多いが、喪主は長男で施主は故人の妻などということも少なくはない。
→関連項目 ご遺族の権利
▽ 注釈・参考資料等
< 注釈 >
< 参考資料 >
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