word : 会葬礼品 [かいそうれいひん]
subword : 供養品[くようひん]会葬礼状[かいそうれいじょう]
 【会葬礼品】とは、葬式の参列者や弔問に訪れた人に、遺族から御礼として渡す品物のこと。品物の種類としてはお茶やタオル、ハンカチなどが多く、1個あたり300円〜1000円程度が多い。ちなみに昔はテレホンカードが流行った時代があったが、携帯電話の普及により廃れた。また商品券(全国共通デパート券など)ばかりが使われる地域や、現金を封筒に入れて渡す地域もあるようだ。
 しばらく前まではごく一般的な慣習だったが、近年の葬儀の縮小化に伴い、会葬礼品を省略したり、葬式の時ではなく後に個別に御礼をすることなども少しずつ増えている。
 また仏教葬では【供養品】や謙って「粗供養」などと呼ぶこともある(この語については、供養に「粗」はないという批判もある)が、これは遺族が周囲の人に品物を無償で配る(=布施)ことによって功徳を積み、それを故人に振り替えることによって成仏を願う(=供養)という意義に基づく。そのため、野辺送りの道中に道行く人に品物を渡す「道供養」や「辻供養」と呼ばれる慣習のある地域もあるようだ。

 【会葬礼状】とは、主に会葬礼品に添えて渡す、御礼の言葉を書いた紙のこと。一般的には葬式で遺族の代表挨拶があることから、会葬礼品よりも若干省略されやすい。
 近年は種類も大きく増えている。様態は以前に多かった封筒入りの奉書紙やカードを抑えて、カラフルな抜き身のはがき型や往復はがき型が目立つようになった。また文面も文語調の格式張ったものから柔らかい調子の口語文への変化が目立つようになった。現在ではパソコンやプリンタが普及しているため、自作する遺族も時々いる。
 なお健康保険葬祭費の請求などの際に、役所から喪主名を確認するためとして会葬礼状の提示を求められることがある。しかし前述のように省略されることもあるし、何より葬祭費は施主(葬儀のお金を払った人)に支払われることから、あまり現実的とは言い難い。やはり葬儀社の請求書等で確認するほうが妥当だろう。

 →関連項目 キリスト教葬儀に使える御礼状・挨拶状等の文例

▽ 注釈・参考資料等

< 注釈 >

< 参考資料 >


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