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質問
同地域・同規模の葬儀社に、同じような内容の葬儀を見積もってもらいましたが、料金がずいぶん違います。どうしてでしょうか?
回答
いろいろな理由が考えられますが、それぞれの葬儀社の料金に対する考え方の違いが大きいでしょう。

 内容が同程度なのに料金が違うということはどちらかが不当だ、と思われたのかもしれませんね。個別の事案については見積の内容を精査してみないと判りませんが、仮に両社があなたの要望を的確に見積に反映させていて、かつ両社がそれぞれ消費者に対して公平な料金体系を志向しているとしても、料金が大きく違ってくることはあり得ます。例えば、この大きな理由になりがちなことのひとつに、料金の「公平さ」というものの考え方の違いがあります。

 現在の葬儀社は一般的にサービス業としての色彩が濃く、祭壇や生花などの貸出や販売は付随的なもので、その料金の多くは実質的にはサービス料です。物品の料金はその品質が同じならある程度の流通相場に近似してきますが、それに加えられるサービス料についてはその課金の方法は大きく二通りの方法に分かれ、「それぞれの料金に対して一定程度の割合で課金する(@)」か、「全ての葬儀に一定程度の額を課金する(A)」かのどちらかの傾向を示します。
 @の方法では、葬儀に多くのお金を掛ける人は多額の、お金を掛けない人は少額のサービス料を支払うことになります。Aの方法では、葬儀全体に掛けるお金の多寡によらず、皆が同程度額のサービス料を支払うことになります。どちらの方法も、その会社の営業全体を見れば消費者に対する課金の方法としてはそれぞれ公平なのですが、実際に個別の消費者がどちらの方法をより公平と感じるかには差が生じてきます。葬儀に多くのお金を掛ける人はAの方法が、葬儀にあまりお金を掛けない人は@の方法がより公平だと感じるのが自然で、特に総額が平均的な金額から離れるほどにその感覚は強くなる傾向があります。

 小規模な葬儀の比較ではA社が高く、大規模な葬儀の比較ではB社が高いという場合にはこのような理由によることが多いはずですが、普通は一消費者が極端に規模の違う葬儀の見積を両方求めることは稀なので、気が付きにくいのです。
[ 回答者:高見晴彦 ] 2013/11/12
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実務者・研究者への補足
 特にありません。