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質問
葬儀費用を安く抑えたいのですが、お花を一切飾らないでも式を挙げられますか?
回答
お花を飾らなくてもお葬式はできますが、費用が期待通りに安くなるかは疑問です。

 どのようなお葬式であれ「お花が無いからお葬式はできない」などということはありません。しかしご質問にあるように「葬儀費用を安く抑えたい」という目的の為に生花を飾らないという選択をするのは、少々安易な考えかもしれません。

 たしかに(殆どの)宗旨宗派を問わず、お葬式に生花はつきものであり、そこには相応の費用がかかることも事実です。しかし一切の生花を飾らないからといって、葬儀費用が大きく削減できるとも限らないというのが実際のところです。
 お葬式にかかる費用で実質的にいちばん経費がかかるのは「人件費」です。葬儀規模の大小を問わず、対応する葬儀屋さんの拘束時間は変わりません。葬儀屋さんはどのようなお葬式でも、基本的に同じプロセスを踏まえて亡くなられた方をお送りするお手伝いをします。もちろん各々の葬儀屋さんの価格設定にもよりますが、そこには必ず何らかのかたちで人件費が含まれており、この費用が大きな割合を占めるのです。
 「生花を頼まないからといって大幅な費用の軽減になるとは限らない」というのはこういうことなのです。ですから、たとえば棺を安価なものにするとか霊柩車のランクを下げるなどという措置で費用を抑える方が現実的かと思われます。

 洋の東西を問わず、人は太古の昔から、大切な人を葬る際には花を手向けたものです。「花を手向ける」「花で飾る」という行為は、人間の根源的な「思い」から来るものだと思います。それは「葬送儀礼における人間の本能」なのかもしれません。

 一方でこのような方法も考えられます。当事者である家族は一切お花を用意せず、参列者それぞれが花束などを持ち寄って棺の周りに手向けられるというやり方です。但しこれは参列者方々の協力が不可欠となります。

 それでもどうしても「花は一切飾らない」という場合、そのようなお葬式プランを引き受けてくれる葬儀屋さんを探す必要があるかもしれません。 葬儀屋さんのなかにはお花屋さんを母体とした葬儀屋さんがいらっしゃったりします。もしかすると「お花のご用命のないお葬式はお受けできません」という葬儀屋さんが無いとも限りませんので。
[ 回答者:岡田守生 ] 2013/11/20
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実務者・研究者への補足
 特にありません。