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質問
キリスト教葬儀で「供花辞退」が多いのはなぜですか?
回答
キリスト教葬儀を教会で行う際、多くの場合、送り主の名前が入った札(芳名板)を立てたものを式場内(礼拝堂内・聖堂内)に出すことが出来ないからです。

 ここで重要なのは供花に立てられる芳名板であります。供花を送ることを否定するのではなく、供花に立てられる芳名板を良しとしない場合が多いのです。
 その理由には諸説あるようですが、「礼拝堂や聖堂は『神の家』である。神の御前においては、誰も皆平等である。したがって(供花の名札などで)社会的地位を表明するような行為を良しとしない」という考え方があるようです。
 また「礼拝堂(聖堂)は純粋に神に祈る場所である。祈りの妨げになるようなものは不要である」或いは「礼拝堂(聖堂)の景観を損ねる」といった考えもあるようです。

 ですから教会敷地内でも、礼拝堂や聖堂以外の場所であれば、名札を立てた状態の供花を出すことは問題ないとされる場合が多いようです。ただ実際的に申しますと、すべての供花が室外用であれば問題ないのですが、お送りいただく供花が室内用(仏式でいうところの枕花形式など)の場合、式場内に出すとなると芳名板を外すことになるわけです。すると「室外用の供花には芳名板が立てられて室内用には芳名板が無い」という不平等が生じることも考えられるのです。

 こうした理由を鑑みて、「最初から例外なくお断りしよう」との判断に至る方が多いということです。
 因みに、仏式葬儀で送られるところの供物(「果物かご」や「お寂見舞」など)は、基本的にキリスト教葬儀にはそぐわないとされております。
[ 回答者:岡田守生 ] 2013/12/06
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