CCFI・葬儀なんでも質問箱 > あなたが中心となって葬儀を営むとき
質問
母が「自分の葬儀は住み慣れた自宅で」と言っています。大きな家ではありませんが、我が家でもできるでしょうか?
回答
司式を予定している牧師(司祭)や、依頼するつもりの葬儀社に、予め自宅の状況を見てもらいましょう。

 葬儀を自宅で行いたい場合には、まずは司式を予定している牧師(司祭)や教会の役員などにその希望を伝えましょう。たとえば、教会員の中で葬儀に参列したいという人が多く見込まれるような場合など、事情によっては司式者から教会堂で行ってほしいという要望が出ることもありますので、よく相談の上、方向性を決めてください。

 自宅で行うことが決まったら、葬儀が実際に可能かどうかを具体的に検討していきます。
 はじめに葬儀に集まる人数がどれぐらいになるか予想してください。仮に家族親族だけで、と思っていたとしても、司式牧師はじめ奏楽者や教会役員などが来る場合は数に漏れないようにしましょう。また、ご近所の方など、特に声をかけていなくても来られる可能性がある人がどれぐらいいるかも予想しましょう。
 次に、葬儀を行う部屋を考え、スペースが十分に足りるか検討します。棺の安置と司式者のために2畳、奏楽者がいればさらに1畳、参列者3人あたり1畳といった程度の広さは最低でも必要ですが、これは座布団にぎゅうぎゅうに詰めて座る計算で、イスであればさらに通路分も必要ですし、棺周りを生花で飾るとするとそのスペースも考えなければなりません。10畳の部屋があったとしても、入るのは20名程度までと考えておいた方がよいでしょう。
 続いて、建物の外、霊柩車を着けられる場所から葬儀をする部屋までの通路が、棺が通るだけのスペースがあるか確認します。廊下が狭く曲がっているような場合には特に、棺が転回できないことがあるので注意が必要です。一軒家の場合、玄関からの通路が狭ければ、庭などに通じる窓から出て回ることもあるでしょう。
 このほか、集合住宅などでは特に、近隣の住民の理解も必要ですから、一声かけておくほうがよいでしょう。

 簡単に言ってもこれだけのことがありますから、できれば時間のある間に、依頼する予定の葬儀社に自宅を見てもらって、実際に葬儀が可能かどうか、またそれぞれのお宅で気をつけなければならないことも確認してもらったほうがよいでしょう。
[ 回答者:高見晴彦 ] 2016/07/13
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実務者・研究者への補足
 特にありません。