☆ キリスト教葬儀に参列するとき 〜 信徒でない方のための簡単な手引き 〜

キリスト教葬儀の意味
礼拝の対象
葬儀の内容について
献花について
服装などについて
交通手段について
お香典袋の表書き

◇ キリスト教葬儀の意味
 キリスト教の葬儀では、神様に対する礼拝を通して亡くなった方を御手に委ね、また遺された人たちに慰めと平安が与えられるよう祈ります。
 遺された私たちは悲しみのうちにありますが、同時に天の国での復活を信じていますので、ひとときの別れの悲しみと同時に再会の希望も持っています。

◇ 礼拝の対象
 仏教や神道の考えでは死者は仏や神になりますが、キリスト教では神様はひとりです。ですから葬儀においても私たちは故人を礼拝することはなく、神様を礼拝します。
 このことについて、教会によっては葬儀の前に参列された方に注意がなされることがあります。しかし、葬儀に参列する方の中にはどうしてもご心情から故人に手を合わせたくなる方もいらっしゃるでしょう。教会がこのことを注意するのは皆さまのお気持ちを否定するためではなく、信徒でない方にキリスト教葬儀の意味が誤解されないようにとの思いからです。ですから、私たちの信仰とキリスト教葬儀の意味をご理解いただいた上であれば、皆さまのお気持ちのままに故人とお別れをしていただいて結構ですのでご安心ください。ただし、他の方々の迷惑になる行為はもちろんおやめください。

◇ 葬儀の内容について
 キリスト教葬儀の大まかな内容は、前夜式・当日式ともに聖書朗読・説教(メッセージ)・お祈り・讃美歌です。このほか弔辞・弔電披露・献花(後述)などがなされる場合があります。
 式順については多くの場合式次第が印刷されて配られ、また司会者(司式者)がその都度言いますので、それに従って礼拝に参加してください。基本的には讃美歌のみご一緒に歌っていただき、そのほかは静かにお聞きください。お祈りの時には心の中で祈りを合わせていただければより幸いです。

◇ 献花について
 式中や式後に献花の時が持たれる場合もあります。方法などは教会やそれぞれの葬儀によって若干変わりますので、順番が来たら前の参列者に続いてお進みいただき、同じようにお花を手向けてください。
 なお一部のマナー本などには、お花を回す作法や礼の仕方などが紹介されていることがありますが、誤解であり規則はありませんのでご安心ください。
※ この時、私たち信徒は遺影に手を合わせたりはしませんが、皆さまのお気持ちを否定するわけではないのは前述の通りです。

◇ 服装などについて
 葬儀では和洋装とも黒い礼服が基本と言われていますが、葬儀はなにぶん急で準備が間に合わないこともあります。その場合は平服でも構わず、喪章なども不要です。服装のことよりも葬儀に参列したいお気持ちの方が大切だからです。
 このことは葬儀マナー全般について言えますので、どうぞご心配なさらないでください。ただし、当然のことながらご遺族の心情を傷つけるほど妥当性を欠いた服装はおやめください。

◇ 交通手段について
 キリスト教葬儀の多くは教会で行われますが、都市部の多くの教会では葬儀に参列する方のための駐車場は確保できません。ですからあらかじめ教会に駐車場の有無を問い合わせるか、公共交通機関をご利用ください。
 なお、不適切な場所に路上駐車をするとお呼び出しのために葬儀が中断されることもありますので絶対におやめください。

◇ お香典袋の表書き
 いわゆる「お香典」の袋をご用意される場合、プロテスタント葬儀で多く用いられている表書きは「お花料(御花料)」です。しかし重要なのは表書きではなくお気持ちですので、実際にはどのようなものでも構いません。


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