質問 |
私の葬儀では祭壇を彼岸花で埋め尽くしてもらえませんか? |
回答 |
現実にはかなり難しいと思います。 野辺に咲く真っ赤な彼岸花、私も好きな花です。有毒性で、墓地に植えられることも多かったことなどから縁起が悪いと言われることもありますが、それでもファンは多いですね。 さて、私の友人にも毎年撮影旅行に行くほどの彼岸花好きがいて、常々「自分の葬儀は彼岸花で」と言っていますが、結論から言うとこれはかなり難しいようです。野辺で見かける曼珠沙華などとも呼ばれる真っ赤な彼岸花は、いわゆる山野草類で園芸品種ではありませんから、生花市場で流通しておらず、生花店が安定的に仕入れることができないからです。 同属の園芸品種であるリコリス類などは市場にも流通していますので、時期が合えば祭壇に使用することもできると思います。しかし、彼岸花がいいという人は山野草の彼岸花を想像していることが多いと思いますから、これでは代用になりませんね。 ですからどうしてもということなら、自分で育てておいてちょうど開花の時期に亡くなるか、亡くなった時期が開花時期であればどこかで摘んでくるか、または造花などの代用品でガマンするしかなさそうです。くだんの友人の場合は写真家なので、自分の気に入った写真を撮っておいてくれたら、式場の正面に大きなパネルにして飾ってあげるよ、と言っています。もし本人が一面の彼岸花畑の中に立っているような写真なら、遺影も兼ねられ、生前の活動の紹介にもなりますね。 なお同様のことは他の山野草でもあり、たまに要望があるものとして山百合、撫子、藤袴などもありますが、一般に流通はほとんどなく祭壇に使うのは難しいですね。しかし、自宅で葬儀を行った際、故人が庭で育てていた鉢を並べて飾ったというようなこともありましたから、希望は希望として取りあえず葬儀社に投げかけてみるのも良いと思います。 [ 回答者:高見晴彦 ] 2013/10/13
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実務者・研究者への補足 |
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